オステオパシーについて
上大岡駅より徒歩5分/日曜定休
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オステオパシーは、アメリカ人の医師アンドリュー・テイラー・スティルAndrew Taylor Still, MD, DO (1828〜1917)により研究・開発された医学体系・療法です。
人体を一つのユニット(身体・心・魂)としてとらえ、身体の構造と機能に対して働きかけて、誰もがもっている自然治癒力によって治癒に向かうことを原理原則としています。
妻と3人の子供を出産の合併症や髄膜炎、肺炎などで次々に亡くしたDr.スティルは、自分の無力さに嘆き、これまで自分が学んできた医療に疑問を持つようになりました。
彼は解剖学に基づいて研究を重ね、人間の自然治癒力に着目した新しいコンセプトの医学を確立しました。1874年6月22日に発表された新しい医学は、何年か後に正式にオステオパシーと名付けられました。
当時の主流の医学とはあまりにもかけ離れていたため、医学界や教会から相当に非難されたそうです。しかしDr.スティルの施術を受けた患者の回復ぶりはめざましく、次第に実績を積み上げるうちに、一人では診きれないほどの患者が全米から集まるようになりました。
最初のオステオパシー治療は下痢症に対して行ったとの記録があります。当初から筋骨格系だけでなく様々な疾患に対しての治療を行っていました。
Dr.スティルは、1892年に初めてのオステオパシーの学校を設立し1917年に亡くなるまでに、多くの生徒を教育しました。
現在でもアメリカ中に多くのオステオパシー医科大学があり、医学として認められています。
オステオパシーはアメリカだけでなく、ヨーロッパ・カナダ・オーストラリア・南米と世界の多くの国々で発展を続けています。
オステオパシーには沢山の検査方法と施術手法が存在しています。当院で用いる施術手法だけでも19種以上です。
オステオパシーの施術手法は、どれもそれだけで1つの流派が成立するだけの完成度があります。それでも、1つの手法のみで全ての人に対応することは難しいのです。
それぞれのオステオパシーの手法は、例えばこのような面で違いがあります。
からだのどの範囲に働きかけるのか?
全体か? ⇔ 局所か?
からだのどの組織に働きかけるのか?
筋肉 or 筋膜 or 関節 or 硬膜などの膜組織 or 内臓 or 神経など、どこを対象としているか。
どのアプローチなのか?
構造的(メカニカル) or 機能的(ファンクショナル) or バイオダイナミック
それぞれの手法に特性と持ち味がありますので、これらを統合して用いることによって素晴らしい施術の成果へと繋がっていきます。
いつ、誰に、どのような手法を用いるのかはオステオパシーの原理原則に基づいて選ばれます。
オステオパシーの施術は、呼吸・血液やリンパ液など体液の流れ・神経の働き・代謝・エネルギーの流れなど、正常な働きを妨げているものを解消しあるべき姿に戻していきます。言い方を換えると、自然治癒力を引き出して本来の姿に戻るための手助けを行います。
Dr.スティルは自分の生徒たちに、オステオパシーの哲学と解剖学を徹底的に学ばせて、手法はあまり伝えなかったという逸話が残っています。
1つの手法がオステオパシーとして確立されなかったため、硬直化せずに様々な施術手法が開発されているのです。素晴らしいことです。
オステオパシーの哲学に基づいて行う施術が、オステオパシーの施術なのではないでしょうか。
ですからオステオパシーを何かに取り入れるということはできません。他のものに取り入れられた瞬間にオステオパシーではなくなるのではないかと思います。
バイオダイナミクスオステオパシー(The Biodynamics of Osteopathy)は、アメリカのオステオパシー医師ジム・ジェラスD.O. (James Jealous D.O.)によって提唱されているオステオパシーの1つの体系です。
新たに研究開発されたものというよりは、伝統的に昔のオステオパス達が行っていたことをまとめ上げて、教育が可能な様に体系化したものといえます。Dr.ジェラスは自らのグループをTraditional Osteopathic Studies(伝統的なオステオパシーの研究室)としています。
バイオダイナミクスは、部分的な障害や身体の構造だけに目を向けずに感情や心理・思考のフィールドを含めた代謝フィールドなど全体を癒します。
健全(Health)、静寂(Stillness)、潮流(TIDE)の潜在力(POTENCY)、液(Fluid)など、生命を支え生み出している自然と超自然の法則と、その癒しのエネルギーの上に成り立っています。
非常に優しい施術ですので、リラックスのうちに眠ってしまう方も少なくありません。
自然とシンクロして本来の自分に戻っていくようなワークです。いつの間にか不調から解放されていることや自分自身が変わっていることに気が付くかもしれませんね。
本来の健全(Health)へと向かっていくための、より本質的なオステオパシーの実践ではないかと思います。全てのオステオパシー手法の統合への架け橋として、当院ではバイオダイナミクスオステオパシーに最も力を注いでいます。
日本の整体は、大正期に成立した用語と概念です。
日本古来の手技療法とアメリカで誕生したオステオパシー・カイロプラクティック・スポンディロセラピーなどを融合したものを、整体と呼ぶようになりました。
日本にオステオパシーがやってきたのは一般的には大正時代といわれていますが、実は明治時代にはすでにオステオパシーはやって来ています。オステオパシーが発表された約30年後のことです。ある著名人の東京の自宅にて、アメリカ人女性のオステオパスがオステオパシーの施術を行っていたことについて書かれた記録が残っています。
その後大正時代に『山田式整體術講習録』にてオステオパシーが紹介されています。日本での整体の源流の1つとして大きな影響を与えたのですが、オステオパシーという名称はほとんど残らず整体に組み入れられました。
いまでも整体の各流派の手法、沢山ある療術や療法をみていくと、オステオパシーの影響下にあるものや名残と思われるようなものが散見されます。
このようにオステオパシーと整体は関連していますが、オステオパシーは学術的な研究と教育と施術者の分母が圧倒的に多い(日本だけではないので)ことと、オステオパシー哲学があることが最大の違いだと思います。
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